[商品概要]
昭和38年(1963)発売 2バンド mT管トランスレス5球スーパーです。
寸法と重量:(約）幅475*高185*奥125mm(ツマミ等、突起物を含まない) 重さ:約2kg スピーカー:10cm 2個
ボディカラーは薄いクリーム色（ライトベージュ）
真空管構成:12BE6/12BA6/12AV6/30A5/35W4

ラジオとしての基本性能、動作の安定性が高いラジオで、どなたにもお勧めできる機種です。
外観から受ける印象は「優雅」、デザイン的な特徴としては、「ハイヒール」の様な前脚がインパクト有ります。
個人的にも好きなラジオで、現用中です。
方向調整可能バーアンテナ（中波用）、連続可変の音質調整、外部入力、イヤホーンジャック、録音端子 付

出来るだけ長く使えること、実用的であることを念頭に整備しました。
正しい整備、調整を行ったかどうかは、各種測定をもって可能な限り客観的に検証しています。（写真③⑦～⑬）
写真の後、整備内容等を記します。[基本説明]と[補足説明]という構成です。
[補足説明]は[基本説明]で記述した事の技術的データや説明、根拠を提示しています。
まず、[基本説明]を読んでいただき、ご自分に必要な項目だけ[補足説明]を読んでいただければ結構です。
気になる点があれば、遠慮なくご質問下さい。






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--------------------------[基本説明]----------------------------------------------

【外観上の留意点】
[キャビネット]
ワレ、カケはありません。キズもほとんどありませんが、少し黄ばみが残っています。
全体的に見れば綺麗な部類だと思います。

[フロントパネル]
ワレ、カケ等はありません。
金属モール、スピーカーグリルに複数個所、小さな打痕があります。（写真⑥）
ダイアル面の透明度は落ちていません。

【電気関係の留意点】
電気関係の留意点はありません。

【整備内容】
[キャビネット]
洗浄後、耐水ペーパー(#320～#2000)研磨、コンパウンド（粗、細、極細）研磨。底面は洗浄のみです。

[フロントパネル、ツマミ]
洗浄後、コンパウンド研磨しています。
ツマミにカケ等はありません。
スピーカーグリルは台所用品を活用して、一桝（ひとます）ずつ洗浄しました。（一番大変な作業だったかも^^;）

(内部)
抵抗、コンデンサー（電解コンデンサー含む）、配線は局発のPDコンデンサー以外、全て交換しています。
※シャーシ上のブロック電解コンデンサーはダミーです。

[その他の交換部品]
音量調整ボリューム／音質調整ボリューム／バリコンのブッシングゴム/ダイアル糸／ACプラグ付コード（PSE規格）
ボリューム類は定石通り、オリジナルのローレット軸をアルミパイプで継いでいますが、2液エポキシで接着後、
真鍮のノックピンを打っていますので、接着が取れて空回りする様な事はありません。

※交換部品は全て新品を使用しています。

[その他の整備内容]
モード切替スイッチは分解、洗浄（写真①）
バリコン洗浄/バリコン、ロータリースイッチの軸受け部、ダイアル機構のグリスアップ／
真空管ソケット、真空管ピンの洗浄、ピン・ストレートナーによる矯正（写真②）

【新たに付け加えた機能】
[LEDによるダイヤル面の照明]
高輝度広角LED 3個でダイアル面を照明しています。
照明の明るさは、夜間、周囲があまり明るくない時、ちょうど良い位と思います。

[電源表示パイロットランプをLEDに換装]
整流管のヒーター断線リスクの低減が一番の目的です。
ダイアル面の照明と共にほぼメンテナンスフリー（今後交換の必要なし）です。

[外部入力端子]（写真⑤）
3.5mmステレオミニジャックに換装（出力はモノラル）
スマートフォンやミュージックプレーヤー等、携帯端末の接続を想定しています。
音量調整は、接続機器側、ラジオ側両方で行えます。うまくバランスを取って下さい。
グランドループアイソレーターでAC100Vラインとは完全に分離していますので、感電の恐れはありません。

[イヤホーンジャック]（写真④）
3.5mmステレオミニジャックに換装（出力はモノラル/ローインピーダンス型）
一般的なステレオイヤホーンが使えます。

[録音端子（ジャック）]（出力はモノラル）
3.5mmステレオミニジャックに換装
正常に動作します。

【調整等】
目視による配線チェック/各部電圧チェック（回路図に記載）/IFT調整（写真⑦⑧)/
トラッキング調整／単一調整(1400kHz,12MHzで感度最大)
周波数読み取り精度は、
中波(MW)はほぼピッタリ。
短波(SW)は上端の12MHzで指針2本分位低い方へずれていますが、4MHz～10MHzはほぼピッタリ合っています。

[受信感度]（写真⑩⑪)
中波、短波共、十分な受信感度を有しています。
本機のバーアンテナは中々優秀なので、中波(MW)は内蔵バーアンテナのみで
NHK、地域の民放局は実用的に受信できる可能性が高いと思います。
（使用場所の電界強度次第です。）
短波(SW)は外部アンテナが必須です。

[ハムに関して]（写真⑦⑨)
周りが静寂の時、ボリューム最小でスピーカー正面から10cm位の所でハム音を識別できる程度です。
放送受信時には放送波、セットノイズに埋もれて、ハムは聞こえません。

[音質について]（写真⑫⑬)
プラスチックキャビネット+10cmスピーカーですから、過大な期待はできませんが、
中型機ですので、小型プラキャビ機と較べると、音の伸びは良いように思います。
癖のない音質で、ジャンルによる得手不得手は無いように思います。
音質調整(TONE)は外部入力周波数特性グラフのLowからHighの間で連続的に変化します。(写真⑬)

（試聴)
[中波帯(MW)]：NHK第一、第二、地元ローカル局、近県の民放局がそれ相応の信号強度で受信できました。（内蔵バーアンテナ使用）
[短波帯(SW)]：ラジオNIKKEI、BPM(日本標準時報局)、韓国KBS、日本Cri、台湾Rti、ベトナムの声VOV、
ラジオタイランドHSK9等受信できました。（窓枠アンテナ使用)

(ランニングテスト)
10日ほど使用していますが、不具合はありませんでした。大変安定しています。

(付属品)（写真⑭）
・室内アンテナ:簡単に脱着できる様、ピンコネクタを付けてあります。掃除の時など便利です。
先端部に丸端子を打ってありますので、適当なところに押しピン等で固定して下さい。
・外部機器接続ケーブル(3.5mm⇔3.5mmステレオミニプラグ 1m長で金メッキ、スリムプラグです)
・オリジナルの回路図、整備後の回路図（新規作成CAD図面 A4版）、糸かけ図
・簡単な取扱い説明書
※外部接続機器及びBluetoothレシーバーは付属品には含まれていません。

出来るだけ長く使えるよう、私にやれることはやってありますが、製造後約60年を経た部品が残っています。永年の保障はできかねます。
電気的な不具合が発生した場合、概ね一ヶ月程度は初期不良として対応いたしますが、その後はご容赦下さい。
今後の修理、メンテナンスについては別途お受けしております。詳しくは取説をご覧下さい。
外観に関しましては、これ以上の術を持ち合わせていませんので、ご容赦願います。

※代理入札、転売されたものであった場合は、初期不良対応も含め、一切のサポートは出来ません。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

(発送)
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