モンブラン（フランス語で、MontBlanc)というケーキは、お好きでしょうか？アッサム地方の紅茶と一緒にいかがでしょう・・・・・？ところで、我々がモンブランと言いますと、「栗のケーキ」をイメージしがちですが、栗とは、直接、関係ないようです。もともとは、フランスのパリにある老舗カフェ「アンジェリーナ（英語で言うとエンジェル）」が、ケーキの上にクリームをメレンゲ状に絞り出した事を契機として、1900年代に誕生したようです。語源からお分かりの通り、「山を意味する、MONT（英語で言うと、マウント富士のマウント）」に、「白を意味する、BLANC（スペイン語やポルトガル語で言うところの、ブランコ・ブランカ）」が合体して出来たフランス語で、「白い山」という意味だそうです。モンブランは、フランス、イタリア、スイスの国境に位置する西ヨーロッパの最高峰で、４８１０．９ｍもあります。富士山より高いのです。ですので、ケーキの上に振りかけられている白い粉は、雪をイメージしているそうです。  そんなアルプスのモンブランで採掘されたのが、今回、皆様にご紹介する「ピンクフローライト」です。なかなか険しい場所にあるようで、登山家の方が登山を兼ねて採取するようです。そもそも、フローライト（蛍石・モース硬度４）は、無色、黄色、緑色、青色、褐色、ピンク色など、実に様々な色彩を有しますが、ピンクが採掘されるのは実に稀で珍しく、世界中でも、限られた産地でしか産出されません。また、最高品質のピンクが出る「フランス・モンブラン産」と言えども、その原石の品質は、千差万別です。「色味・濃さ」と「透明度」が全然違うのです。そして、たとえ、モンブラン産の素晴らしい原石を入手できたとしても、カット技術の良し悪しによって、作り出されるルースの出来栄えは、天と地ほど、違ってきます。「全体的プロポーション」「照り」「輝き」「内部の美しさ」「小傷の有無」が全然違うのです。さて、今回の商品の写真（今月下旬頃に掲載予定）をご覧下さいませ。まずは、最高級のパパラチアサファイアを彷彿（ほうふつ）とさせる、色の乗ったオレンジピンク・・・・・。どことなく、宮様のような気品を感じます。次に、下から沸き起こる様な「照り」と「輝き」でございます。計算し尽くした職人技が生み出すアートです。実は、このルースのカッターは、「フランス人」なのです。カットしてもらうだけでも、随分、お高いんですよ・・・・・（笑）。更に、最高峰のピンクフローライトが見つかるモンブラン産である事もお忘れなく・・・・・。  ちなみに、純粋なフローライトは、色を持たないそうですが、水晶と同じく、他の原子が入り込む事で、各種の色が出るようです。このピンクカラーに関しては、「イットリウム」が入る事で、ピンクに発色するようです。イットリウムはご存じでしょうか？イットリウムは、蛍光体に使われ、赤色蛍光体はテレビのブラウン管ディスプレイやLEDに使われております。それゆえ、このルースは、長波紫外線下において見事に蛍光いたします。